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判例

障害者権利条約は障害者差別を国際的に禁じています。日本国は条約を締結していないといえ、日本国憲法は障がい者差別を禁じています。雇用をめぐる裁判の判決はいくつもありますが、その一つに1999年2月25日の神戸地裁判決があります。郵便局員の解雇をめぐる判決です。Tは郵便局員でしたが精神障害を理由として5年間休職していました。休職期限が来た時にTは復職する道はないのかと当局に言いましたが、当局は100%治っていなければ無理だとして首を切りました。それが争われた裁判です。判決で神戸地裁は「さまざまな復職の道を検討せずに解雇したのは無効だ」として解雇取り消しの判決を書きました。今回の里美さんの事例と共通する部分の多い事件です。

里美さんは復職を果たしていたという点で違いがありますが、それは有利な違いです。また契約社員であるという点が違いますが、契約社員だから差別してもいいという法律はありません。権利条約では障がい者だからと言って雇用上の差別があってはならないとしており、契約社員だから不利益に扱うのではその趣旨に反します。

障害者権利条約ができて先に挙げた事例よりも有利な条件があります。差別は良くないというのは法律がどうとかいう以前の問題です。先の事例では国際的な文書などを活用しましたが、まだ権利条約はありませんでした。

会社側は、精神障害を理由として解雇したのではなく休んでいたことが理由だと屁理屈をこねるかもしれません。しかしそれは屁理屈ですし、先の事例で当局が主張したことですが、法廷では通用しませんでした。

障害者の雇用をめぐり積み重ねられてきた努力は里美さんに有利に働くことでしょう。

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